2010年01月

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なんとも不愉快なニュースだ。民主党の小沢幹事長の3人の元秘書が逮捕された。そのうち1人は現職の国会議員だ。そしてもう一人は昨年3月にゼネコンからの違法献金事件で逮捕、起訴されている。逮捕理由は、幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入の4億円の資金を政治資金収支報告書にしていなかったためだ。

昨年の3月に秘書が逮捕されたときは民主党の代表を辞任したが、今回は自ら幹事長を継続すると宣言し、なんと鳩山首相はこれを支持し、激励した。不思議なのは相変わらず民主党内からはなんら批判的な発言はない。異常だ。このまま来週から開かれる国会を乗り切ろうというのか。幹事長を辞任すると検察への圧力が弱まってしまうと考えているのだろうか。

今日開かれた民主党の党大会で、幹事長は自己弁護と検察批判をしていた。今、抱えている多くの問題を何も語らなかったのか。なんのための党大会だったのか。幹事長は、今後は党務を他のものに任せて、自らは検察と戦うというのだ。政権政党の幹事長が国会での政策論議をほっておいてだ。しかも唖然としたのは首相が幹事長に検察と戦ってくださいと発言したことだ。首相の立場で言うべき言葉ではない。

今回の逮捕理由は、政治資金収支報告書への虚偽記載というがそれだけではない。検察は、4億円という巨額資金の出所を問題視しているのだ。元秘書は土地購入資金は幹事長の個人資金だとこれまでの任意の事情聴取で述べているようだ。しかし、検察はダムの建設の受注ををめぐりヤミ献金が行われたのではないかという疑いを持っているように見受けられる。

民主党の党大会で、2002年に斡旋収賄罪で逮捕され有罪が確定したムネオハウスで知られる国会議員を挨拶させている。現在当該議員は最高裁判所に上告中だ。この議員は大会の席上検察批判をしている。盗人猛々しいと言われるが、このことを言うのではないのかと首を傾げてしまう。それにしてもなぜかこの議員と小沢幹事長が重なって見えてくる。幹事長の検察批判は追い詰められているためなのか、本当に疑惑はないのか。

元秘書は虚偽記載を認めているが、もし今回の事件が虚偽記載だけならば秘書に罪を押し付ければすんでしまう。しかし、違法献金があるとしれば秘書レベルではすまされない。幹事長の党大会でのいい訳がテレビで放映されていたが、検察はこの映像から幹事長の心理状態を読み、分析しているはずだ。それにしても異様で異常な党大会だ。党員の誰からも異論がでないのだ。

しかし、あれほど検察批判をするなら、自ら出向いて説明すべきではないのか。検察から何度も任意の事情聴取の要請があったがすべて応じていない。結局自分が口をつぐんでいれば事実は闇に葬られるとでも思っているのではないのだかろうか。

なぜ今3人の元秘書が逮捕されたのか。それは証拠隠滅、特に自殺を恐れたのではないか。今回あの事件の時効が今年の3月であること、国会が18日から開かれるが、そうなると国会議員への対応に制約がでることなどにより逮捕したものと思われる。

民主党に自浄作用が見られないとすれば、国民が強い批判の意思を示すしかない。先の小泉人気から今度は民主党へ鞍替えした国民は、また期待を裏切られてしまった。実はこの責任にはマスコミの存在がある。このことは多くの人が感じ取っている。やはり国民一人一人が政治に強い関心を持ち、参加の意識を示すことである。政治の質を上げるにはそれしかない。

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民主党の小沢幹事長の関係先が一斉捜査された。昨日、東京地検特捜部は小沢幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題について政治資金規正法違反容疑だ。昨年の3月に小沢幹事長の第一公設秘書が逮捕されてからまだ真相が明らかにされないままに引きずっている。

小沢幹事長は、秘書が逮捕されにもかかわらずその後の選挙で圧勝したのは国民がこのことを問題国民をなめている。愚弄している。それにしても党内から批判的な意見がまったくでないのは問題だ。幹事長の一声で何でも決まる独裁体制は、どこかの国を髣髴とさせる。異様だ。

政治資金規正法は、民主政治の健全な発達に寄与することを目的に、1948年(昭和23年)に制定されたものだ。政治資金の問題はつねに水面下にあって、利権の絡んだ政治腐敗を伴いやすいものだ。政治活動の公明性をはかり、選挙の公正を確保するために、政治資金の調達方法などを明らかにするための法律だ。これまで何度も改正されてきたがいまだに多くの問題が残っている。
その原因は、政治家と企業との癒着構造を断ち切れないためだ。

西松建設から多額の企業献金を違法に受け取っていた疑いで、小沢幹事長の公設第一秘書が逮捕された。これが3月3日だった。今回の家宅捜査は、陸山会が秘書の住宅建設のために世田谷区に購入した土地購入費の出所を突き止めるためのものだ。

この件で小沢幹事長の秘書だった石川知裕衆議院議員の私設秘書が、昨年末「昨年3月の市始末建設違法献金事件の際に証拠隠滅をした」とする上申書を東京地検に提出したことを1月14日に明らかにした。しかもこの元秘書は、自民党の「小沢幹事長政治資金勉強会」に招かれて、昨年3月に行われた陸山会事務所への家宅捜査の直前に、国会議員会館の石川事務所から数十点の資料を持ち出したことを話した。

また、資料を運び出す際に石川氏小沢先生に『隠せるものは隠せ』と」言われたと語ったことを説明した。また、小沢氏の事務所関係者が「この資料が見つかったら小沢先生を含めて全員逮捕だな」と話していたことを語った。この元秘書は特捜部の任意の事情聴取に複数回応じて、このことを話したという。元秘書は、2008年9月から2009年7月まで石川議員の秘書を努めたが、今年の夏の参議院選で民主党の公認が得られなくなったため秘書を辞めたという。もっともらしい話しだがいささか胡散臭い感じがする。

今日新たな疑惑が明るみになった。三重県の中堅ゼネコンの水谷建設が、石川秘書(当時、現衆議院議員)に5000万円、大久保被告に5000万円渡したという。ダム建設の見返りを意味するようだ。カネの流れがはっきりしない今回の疑惑は真相がつかめるかどうか疑問だ。

来週から始まる国会で、野党はこの件を徹底追及する構えだ。追求するのは野党の役割の一つだが、恐らく新たな情報は出てこないであろう。なんのために追求するのか。民主党のイメージを悪くするためだ。無意味な議論が繰り返されるのは明白だ。これまでも国会でこのての追求が行われてきたが、成果はまったくなかった。

検察がこれほど時間をかけて捜査を続けていても明らかにできないでいる。物証をとるのが難しい事件なのだ。かつてリクルート事件でも同じような状況があった。クロと分かっていても証拠をしめせないのだ。そのためクロに近い灰色だという言い方がされた。芥川賞を受賞した村上龍の作品名の、限りなく透明に近いブルーをもじって、限りなくクロに近いグレーと言われた。

今議論すべき重要な政策が山ほどある。社会保障、景気対策、沖縄の基地問題など新政権の政策に多くの疑問が出てきた。この点を鋭く突いて、代替案を明確に出すべきだ。政治の混乱と関係なく景気は次第に持ち直しを見せ、株価も上昇してきた。政治はこの景気に水を注すような動きをしないで欲しい。経済に素人の財務大臣に手な動きをされるとかえって迷惑だ。

自民党は、これまでの政権を担ってきた経験を生かして議論をすべきである。自民との狙う的は、疑惑ではなくいいかげんにつくられた政権公約だ。まったく的外れだ。首相にはまったく危機感も緊張感も感じられないが、自民党もぼけているかのようだ。自己改革をする絶好の機会なのに、まだ年寄りが実権を握っている。夏の参議院選挙の候補者選定は若手に切り変えるチャンスだ。参議院選挙には、国民が厳しい目を向けて投票すべきだ。

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新年を迎えたがなんとも不安な幕開けだ。原因は鳩山首相だ。主な理由は、リーダーシップがなく、発言がぶれる。もともと”軽い”という評価を受けていた。軽いとは、いろいろな意味を含んでいるようだ。それにしてもあれほど期待されて政権交代をしたにもかかわらず、内閣支持率は急降下してしまった。すぐに評価をすべきではないという好意的な見方もあったが、もう待てないということかもしれない。まだ3ヶ月しかたっていないというが、3ヶ月の間にさまざまな問題を引き起こしている。

その一つが、なんともはっきりしない偽装献金疑惑がある。政治資金収支報告書に書かれている個人献金者が、すでに亡くなっている故人であったり、献金した覚えのない人の名前が書かれていたり、存在しない住所の人であったりした。このことで二人の秘書が在宅起訴された。

関連して首相の資金源が判明した。首相の政治団体に、実母から2002年以降の7年間で12億
6,000万円が提供されていた。ところがこのことを首相はまったく知らなかったという。しかし、これを贈与と認め、分かった時点の翌日に約6億円の贈与税の納付手続きをしたことを明らかにした。

裕福な家庭に育ったので、お金の管理ができなかったという。資産が多ければ、当然管理は適切に行なわれるなずだ。自分の資産管理もできないような首相に国の運営を任せていいのだろうか。

小沢幹事長も西松建設の献金問題。公設第1秘書が逮捕された。そして土地購入にかかわる疑惑が問題になっている。新政権の党の二人がこんな状況では信頼などできるわけがない。

普天間基地移設問題では、先行きの見通しがまったく見えない。10年度の予算編成では国債の発行額が税収を超えてしまった。そして政権公約では目玉だった暫定税率が維持されることになってしまった。これは唐突に発表されたCO2の25%削減目標と矛盾する。暫定税率は、政権公約の財源にするためだ。

暫定税率の維持は小沢幹事長が決めたことだ。幹事長は、全国からのすべての陳情を幹事長室を通すことにした。受け入れるかどうかの判断基準は残議員選で民主党に投票するか否かだ。この陳情をまとめて、国民の声だといって政府へ提出した要望書に、暫定税率の維持が書かれていた。どこの国民が暫定税率を維持して欲しいと言ったのだろうか。閣僚を前にして幹事長は政治指導になっていないと政府を一喝した。これに嫌気が差した藤井財務大臣が辞任してしまった。

二重権力構造を指摘されたいた新政権は、実権が完全に小沢幹事長に移ってしまい、みんなが幹事長の顔色をうかがう状況だ。

特に不快だったのは事業仕分けだ。マスコミを集めたお祭り気分の無意味なパフォーマンスだ。これに乗せられたマスコミのおかげで話題になり、一番驚いているのは民主党ではなかったか。国民はこのことを評価しているのが情けない。評価の理由がはっきりしない。ムダをなくすことを目的として行われたのだろうが、こんなことでムダがわかるわけがない。スーパーコンピュータの一件でそのことが明るみになった。マスコミもだらしがない。本来ムダの排除はマスコミの一番大切な役割なのだ。それを太鼓持ちのような報道をしていた。国の行く先を決める予算を、このような簡単な手続きで否定するような行動は、強く批判されるべきだ。

国の理念やビジョンが示されないままに個別の政策が立案されたり、事業が削られてしまった。閣僚は勝手な発言をするためにいたるところで混乱をきたしている。特に多方面から要望の強かった成長戦略がなかなか示されない。基本方針は、なんと予算が出された後にようやく示された。しかし、具体策はこれから検討するとのことだ。とにかくすべてが遅い。

今月から国会で予算審議が行われるが、その直前に、予算編成の中心であった藤井財務大臣が辞任してしまった。急遽管副総理兼国家戦略担当が財務大臣になった。ところが翌日の会見で、、驚いたことに財務大臣の立場では最も言ってはいけない為替水準を、数字まであげて言ってしまった。しかも望ましい為替水準とまで言った。とたんに為替は円安に動いた。さすがに鳩山首相は財務省をかばいながらも苦言を呈した。

すぐに管財務大臣は謝罪の会見を開いたが、その一方で自分の発言で大きなマイナスを与えることになったとは思っていないという。まったくこれが財務大臣の発言かとあきれてしまう。為替はかならず相手があるのだ。円の先にはドルやユーロがあるのだ。その国は日本の財務大臣の無知のために為替が勝手に動かされたらたまったものではない。それに円安でマイナスの影響を受ける企業もあるのだ。現に円高で輸入品は値下がりし、消費者は恩恵を受けているのだ。財務相は国際的にも信用を失いかねない。

結局新政権はこの国をどのようにしていくかの理念がまったくないので、閣僚が勝手な行動や発言をするのだ。普天間基地移設問題などはその典型だ。理念がないうえに首相の発言がぶれ続けるのでまったくまとまりがなくなってしまうのだ。

連立を組んだ小党に引き釣り回されているのも問題だ。郵政民営化を後戻りさせ、官僚の天下りを公然と認めてしまった。

公共事業の無駄をなくすと公言していたが、とにかく事業費を削ることを重視しているため、地方への影響は大きい。雇用へ煮影響、税収の減少などにつながる恐れがある。あたらしい雇用対策があれば影響を少なくすることができるが、先に削ることばかり優先させているため国民に不安感を与えてしまう。

とにかく新政権の政策は付け焼刃のような印象が強い。マクロ経済の専門家がいないままに政策をつくっているため、景気の浮揚はあまり望めないかもしれない。とにかく政治は国民生活との関連は強いのに、政治と国民との距離はかけ離れている。選挙が終わるともう政治に関心を示さない。その理由は、政策を自分の生活とのかかわりで理解することが難しいからだ。いろいろ政策が示されても、自分の生活にとってどのように影響するのかがわからないのだ。政治家は国民が分かるように説明しないし、あるいは説明できないと言ったほうがいいのかもしれないが、分かりにくいのだ。

国民も政治に近づいていく努力をしようとしない。国民が政治に対する関心を示せば政治家は、分かりやすい、丁寧な説明をしようと努力をするようになる。ただ、テレビ出て芸能人にあしらわれている姿を見ると情けなくなって、応援しようとする気が失せてしまう。政治の質が低すぎる。どうしてこんなになってしまったのか。国民の責任かもしれない。バカなテレビ番組に出ても国民から批判も文句も言われないから、顔を売るためだけにそうしているのかもしれない。やはり国民の責任は重い。

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